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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【講B】掟上今日子の備忘録 〜物語シリーズしか知らない人にとっては不満かも〜

掟上今日子の備忘録

掟上今日子の備忘録


西尾維新さんが物語シリーズを完結させた後に出した新たなシリーズ、「掟上今日子の◯◯◯(←多分◯の部分が毎回変わっていくのかな?)」を買いました。


そもそも西尾維新さんの著作は「戯言シリーズ」からずっと読んでます。なんというか、西尾維新さんは実は同い年だし大学も一緒、なんか変な縁を感じるんですよ。そんなわけで、戯言シリーズから物語シリーズ刀語シリーズと追いかけています。


というわけでざっと読んでみた後の率直な感想。起伏のないストーリーだなぁと感じました。大きな事件が起きたり壮絶な過去を持った登場人物が現れたり顔に変な刺青を入れた殺人鬼がカラオケで熱唱したり・・・そんな展開はありません。些細なすれ違いで起きてしまったちょっとした事件をサラッと解決するだけの展開ばかりです。


「展開ばかり」と書きましたが、この小説は短篇集。掟上今日子の備忘録は5章構成でそれぞれ独立した物語です(4章と5章はつながっていますが)。そして前述のとおり、淡々とインパクトの薄い事件を主人公の探偵である今日子が依頼に基づき解決に導くお話です。うーん、化物語のような言葉遊びの面白さと個性的すぎる登場人物たち、そして突出した物語設定を期待している方にとっては退屈な小説になるんじゃないかと思いますね。


ちなみに一番インパクトのある設定は主人公である今日子の特徴。記憶が1日しか持たず、寝て起きたら寝る前の記憶が全てなくなっているということ、そして記憶が出来ない代わりに自分の体に大切なことをマジックで書き込んでいるというところ。そんな忘却探偵がたった1日、起きている時間で事件を解決するというお話なんですが、あまりこの設定をうまく使えていないようにも感じました。


ですが、私的にはこういう淡々と読めてジワジワと面白さを実感できる小説は好きですね。おそらくこれが1巻なので、今後「忘却探偵」という設定を上手に使い、さらに物語の中でパートナーを組む隠館厄介と面白おかしい言葉遊び満載の掛け合いを載せてくれることを期待しています。


P.S
この小説、驚いたのは電子書籍」で購入できたことです西尾維新の作品はほとんど電子化されておらず、泣く泣く紙の書籍で購入していました。まぁ電子書籍に馴染む以前から紙の書籍を購入していたんですけどね。だから、講談社の戦略なのか西尾維新がやむなくGOサインを出したのかわかりませんが、やっと西尾維新の作品を電子で読めたので感激しています。




続・終物語 (講談社BOX)

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