【フ】甘城ブリリアントパーク4 〜前半(ギャグ)と後半(シリアス)のバランスが最高!〜
- 作者: 賀東招二
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
- 発売日: 2014/07/19
- メディア: Kindle版
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1巻を読んで微妙かも・・・と思いつつ2巻を買ったらいつの間にか4巻まで一気に読みきってしまいました。うん、巻数を重ねるごとにだんだんと読みやすくなってきましたね。そんなわけで、今回は4巻の感想をざっとご紹介。
今回も章ごとのまとまりやテンポが非常によく、あっという間に最後まで読み切ってしまいました。前半は、2巻のパークで働くアルバイトの面接に腹部におびただしい血痕を付けてやってきた伴藤美衣乃(ばんどうびいの)のエピソード。
気が変になった兄から刺されたり、車に轢かれたり、周囲が引くほど出血したりとどう考えても不幸な出来事が多すぎる彼女。そんな彼女に何かしらの霊的なものが憑いているんじゃないか? と考え魔法の国から除霊の儀式ができる専門家を呼んで解決しようとするお話なんですが、そんな少しシリアスな展開になりそうな中でも斜め四十五度のギャグやボケがこれでもかと詰め込まれているんです。
除霊するためにやってきたオビザ老人はただのエロオヤジだったり、除霊の儀式でなぜかモッフルやマカロンたちがクイズに答えさせられたり、そのクイズがなぜか富士見ファンタジア文庫関係の微妙にマニアックな知識を答えさせるものだったり。。。そしてエンターテイナーとしてどの選択肢を選ぶかを真剣に考えてしまうモッフル。うん、このあたりのくだりは大爆笑必至です。
そして後半は主人公の西也の家族関係が垣間見えるシリアスなストーリー。アルバイトを休むといすずに告げ街に出る西也を秘書として?の使命感から尾行するいすず、そして途中で出会う椎菜。
その後、西也が美少女と待ち合わせをしつつ腕を組んで景色の良いレストランへ行く姿を見つつ何やら面白くない雰囲気を醸し出すいすず。レストランに入ったあとは西也の座った席の後ろを陣取り盗聴開始。
ここまではよくある嫉妬に燃える女の執念的なストーカーストーリーですが、ここで聞いてしまった西也と美少女との関係や家族とのお話がヘビー過ぎて「本当に聞いてしまってよかったのか」とショックを受けるいすずたち。しかも、最後には家族の問題よりも甘城ブリリアントパークの経営や仲間たちの方が大事だと宣言しレストランを出て行く姿を眺めつつ、いすずはショックと西也に対する何とも言えない感情を抱くわけです。
前半のバラエティ豊かな内容と後半のシリアスな雰囲気、非常にバランスよくまとまった4巻だなぁと感じます。
5巻の発売は10月18日、いやー、早く次の巻が読みたい。初めはボロボロにけなしていたシリーズですが読み進めてみたら一気にファンになってしまいました。オススメです、ぜひみなさんも読んでみてください!
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