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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【ガ】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 〜安易にデレないリアルボーイ・ミーツ・ガール〜

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)

雪乃「私のセンスに任せるつもり? 自慢ではないけれど、私は一般の女子高生と離れた価値基準を持っているのよ」


八幡「自覚はあったんだな・・・・・・」


この作品、実はかなり大好きです。今年読んだラノベの中で一番好きです。2位以下をすぐに見いだせないくらいダントツでトップの面白さだと思ってます。ホント、出会えてよかった。。。そう心の底から感じることができた作品ですね。タイトルが長くて避けてたためなかなか手に取るタイミングを逃していたけど、1巻を読んですぐにハマって一気にその時出てた既刊をすべてKindleで買っちゃいました。


この作品。作者の過去の実体験を面白おかしく、そして少し「こんな感じだったらよかったなぁ」という希望を少し組み入れったような内容なんでしょうか? 比企谷八幡のプライドを持ったプロぼっち(一人ぼっち)の悲しくも力強いストーリーが3巻でも繰り広げられます。


今回は雪乃と結衣の人間関係が前進します。一人ぼっちの雪乃、不器用で人のために何かしたりすることをこれまで全くしてこなかったのに、今回初めて自ら人のために何かしようと動きます。一方で結衣は結衣で人の顔色を伺いつつ相手に合わせてしか行動できない空気を読みすぎる奴。この二人が一人の男を気にしつつもすれ違うところがリアルに面白い。


また、1巻2巻と一切デレたり恥じらったりする素振りも見せなかった雪乃がやっと感情を出しちゃいます。結衣へのプレゼントを買いにショッピングモールで色々と探している時に、自分用のエプロンを試着していたら八幡から似合うと褒められて無表情ながらも少し照れてしまったり・・・徹底的にツンツンしているキャラがちょっと出れるだけで破壊力抜群ですね。これから雪乃が少しずつ感情を出し、八幡との距離を縮めていくのかな、と期待。


結衣も結衣で人間関係が器用すぎるところが不器用ですね。クラスではカースト上位のグループに属しているけど人の顔色を伺わなければそのポジションを維持できないような危なっかしさを感じます。しかし、そんなポジションなのに八幡とは仲良くなりたいとうっすら思っている雰囲気を出していてるんですね。


これは、高校入学前にちょっとした事故があり、その時に八幡と実は接触していたという事があります。八幡はその時の罪滅ぼしのために結衣が優しく接してくれてるんだという穿った考えしかできず、「そういうのはもういい」と突き放します。しかし、結衣はそんな気持ちで接していたのではない。。。でも八幡はぼっち。たとえ好意的に接してくれたとしてもその行動には何らかの裏がある、疑心暗鬼、一時の気の迷いなんかに流される一般的に男子高校生ではないわけです。そのストイックさがこれまたリアルです。


雪乃、結衣、そして八幡。不器用でダメな高校生。でもそんな3人が少しずつ近づいていくさまは読んでいて気持ちがいいわけです。どこにでもある萌えボーイ・ミーツ・ガールラノベとは一線を画すほど違うリアルな学園生活。すぐにデレたり恋愛感情を爆発させたりしない、本物の人間関係を楽しめる3巻です。


あとは、材木座がよくわからんドタバタに巻き込まれたりなんか色々あったりしますが、それは各自読んでみてください。。。べ、べつにどうでもいいってわけじゃないんだからね!


レーベル:ガガガ文庫
シリーズ:やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。