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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【宝】珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る ~温めのミステリーをゆったり楽しむ~

「それはそれは。意外と大胆なんだね」

「・・・アオヤマさんは、もう少し大胆でもいいと思うんですけどね」


前巻が気に入ったので購入しました。そして一気に読破。個人的にはそこそこ楽しめました。美星とアオヤマの関係がどう進展するのか? そして妹の登場による物語の影響などなど悪くない展開だったんじゃないかなって思います。京都の雰囲気やマッタリとした展開、美星と妹とのドタバタ劇など読んでて楽しいですね。1巻があまり大きな動きのない雰囲気だったので、2巻の人間関係が少しずつ広がっていきつつ楽しい会話がありつつ、と面白かったです。


しかし惜しむらくは後半。詳しくは書きませんが、急に雰囲気の変わる展開は突然すぎるなと感じました。この小説で好きなところは京都とカフェの織り成すゆったりとした雰囲気と空気感なので、もっとそのあたりを重点的に書いて欲しかったなと思います。急にシリアスな展開が始まり、妹や美星が巻き込まれていく事件はこの小説には合わないと感じています。全編マッタリ進行で構わないとすら思ってますが、急にストーリーを深めようと違和感のある展開を無理やり入れてくるのは止めて欲しかったです。


でも、1巻も2巻も心地良い雰囲気といい意味でぬるいストーリーです。作中に出てくる様々な謎と推理は今回もゆるーく安心してマッタリ読むことができました。激しい殺人事件や強盗なんて出てこない優しい文調のライトノベルとして今回も高評価させていただきます。でもやっぱりミステリーとしてはよくわかりません。ミステリーってものを多分読んだことがないからかもしれないですが、私は小説は楽しめればいいって割り切ってますので、そっち系の考察はミステリーに詳しい人に任せます。


とは言いつつもやっぱり読んでいて心地良い小説なので、美星とアオヤマの関係含めて次巻を楽しみにしたいですね。1巻で夜にアオヤマと美星でお惣菜居酒屋に行き、2巻では妹を紹介され観光に一緒に行く、と徐々に親密になってきてますので3巻でそろそろもう少し大きく関係が動いて欲しいって思ってます。それも含めて楽しみに待ちますか!


レーベル:宝島社文庫
シリーズ:珈琲店タレーランの事件簿