【早】そして誰もいなくなった 〜1,2時間で世界最高峰の密室殺人事件を推理できる興奮〜
- 作者: アガサ・クリスティー,青木久惠
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人
- この商品を含むブログ (3件) を見る
ライトノベル? ではないでしょう。ただ、早川書房の原書翻訳担当が変わったことでかなり文体がライトなものになっているから読んでみたら、と勧めてもらったので何となく知っていたアガサ・クリスティの名著をKindleで購入し読んでみました。
仕事帰りに最寄り駅にてダウンロード購入。電車内でずっと読みふけり、自宅に帰って1時間後読破。率直な感想を言うと凄く面白かったです。10人の登場人物が誰一人として霞むこともなく料理されるようにストーリーに弄ばれるさまは見事としか思えませんでした。ページをめくるたびに緊張する圧倒的な恐怖と先の見えない展開。ここまで没頭できた作品は久しぶりです。
そして、最後に物語の犯人が事件全体を独白し、全ての犯行が明るみに出る開放感は本当に凄まじい。どんな方法で犯行におよび、いかなる方法で周りを欺いたのかが全て明らかになります。なるほど、現在この世に数多く出版されている様々なミステリー小説はこの作品を教科書にして創られているんだろうなぁと納得できるくらいのものでした。
ミステリーというジャンルをあまり読まない私ですが、この作品については読みつつ誰が犯人なのかを考えつつ読んでしまいました。しかし結局全く分からず。そもそも、これまで金田一少年の事件簿やひぐらしのなく頃に、うみねこのなく頃になどなど犯人を推理する作品をいくつか読んできましたがわかったためしがありません。ま、物語に没頭出来て、さらに楽しめるのであればそういうことはどうでもいいんです。エンターテインメントとしての小説を楽しむことが私の生きがいなのですから。
というわけで、この作品の内容については一切触れません。そんなに長い作品でもありませんので、気軽に手に取ってすぐに読み切ることが可能です。1,2時間で世界最高峰の密室殺人事件を推理できる興奮、ぜひ味わってみてください。