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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【フ】風の聖痕1 〜熱いライトノベル的展開が満載!〜


個人的に大好きな作品です。ストーリーもキャラクターも各種設定もすべてが好みでした。炎を操る一族から最弱と罵られ見捨てられた主人公和麻。どこにも居場所が無く故郷を捨てて海外まで逃げ出したんですが、数年後その故郷に戻ってきたときには炎を操る一族よりも遥かに巨大な「風術」の能力を身に着けていた、、、という物語の導入に惚れました。こういう設定、大好きです。


この1巻では、そんな和麻が復習するために一族のいる屋敷を訪れたというわけではなく妖怪を退治する依頼を受けたところたまたまその場に一族の末端炎術士が居て、その炎術士がボロボロになったところで和麻が颯爽と妖怪を退治し報酬をゲットするんですね。そんな炎術士の末端が一族の屋敷にもどり「和麻が戻ってきた」と一族に伝えます。


そんな事件があったころ、別の現場では風を操る風術士が炎術士を襲う事件があり、一族の本家である実力者のヒロイン綾乃たちは「和麻の仕業だ」と決め込み実力者たちで和麻を捕まえるべく動き出します。しかし、和麻らしき人物を追い詰めるのですが返り討ちにあってしまうところに和麻が登場。敵の風術士を逃がしてしまうんですが綾乃からは敵討ち!という勢いで攻められてしまう始末。そんな綾乃を子供を追い払うかのようにすっと逃げる和麻。こんな出来事があったせいか綾乃は和麻を一族の敵であると完全に誤認識するわけです。


こんなヒロインとまさに水と油な関係の和麻。このあとは自分を捨てた父との対決があったり、弟が敵の風術士に連れ去らわれてしまったり、そんな弟を綾乃とタッグを組み助けに行くというのが1巻の大まかな流れです。


個人的な見どころは「父との対決」ですね。圧倒的な力を誇る炎術士である父と炎よりも力で劣る風使いの和麻。勝敗は誰の目にも明らかなわけで。そして父も和麻を過小評価している状態。この「過小評価」につけこみ、父の想像を遥かに凌駕する風術の力を急速に集め父へぶつけるシーンは読んでいてスッキリします。まさに1巻最大の見どころだと思っています。


他にも、敵の風術士と対決するシーンや綾乃がボロボロになるシーン、エンディングのシーンと熱いライトノベル的展開が満載のこの小説。かなり熱くおススメします!


レーベル:富士見ファンタジア文庫
シリーズ:風の聖痕


※序盤に「〜すべてが好みでした。」と書いた理由は、著者がお亡くなりになられており、続巻を読むことができなくなったためです。ご冥福をお祈りします。。。