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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【迅】俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件1 〜薄っぺらい内容だけどなんだか続きが気になる!〜


買うつもりは無かったんですよ。いわゆるどこにでもありそうな単純な萌えを量産する低レベルなラノベだって雰囲気を感じましたので・・・でも、AmazonのKindleストアで「99円」だったので思わず触手が購入ボタンをクリックしてしまいました。


そして読んでみた率直な感想。薄い。ま、ライトノベルだけあって薄くて軽く読めるライトな構成ってのは褒めてしかるべきポイントかもしれません。でも、3,400冊ほどライトノベルを読んできた経験をもとに考えると、その中でも結構薄い内容だなぁと思えるほどの作品でした。


じゃあ、面白くなかったのかと言われればそうも思いません。読み始めて数ページで起きる急展開、よくわからない勢いで主人公の公人が日本地図に載っていない隔離された超お嬢様学校に庶民のサンプルとして編入させられるという導入部分。そして、庶民(一般的な学生)の一挙一側をすべて珍しがるお嬢様たち。そんなお嬢様たちに好奇の目線で見られつつも、憧れと好意を向けられてしまう公人。。。なんとなく楽しめました。


また、公人を囲むお嬢様たちもキャラが濃くてそこそこ面白かったですね。まぁ、どこにでもあるようなライトノベルの女性キャラと言えばそうなんですが、だからこそ安心して読めたというのも事実。お嬢様の中のお嬢様キャラ、お嬢様なのにちょっと道を踏み外している不良っぽいぼっちキャラ。超秀才で研究室まで持っている幼女っぽいキャラや武道を嗜んでいるけどちょっと残念な和風お嬢様などなど、ラノベキャラクターの教科書があればおそらく例として紹介されてそうなキャラクター像ばかりです。でもそれがイイ。


1巻の内容は、庶民である公人が拉致されてお嬢様学校に編入し、その中で様々なカルチャーショックを双方が受けるドタバタコメディってところでしょうか。携帯電話を見たことが無い、とか男性自体とほとんど接したことが無いとか、カップラーメンを食べたことが無いとかお約束通りの展開を楽しめます。


ちなみに1巻で人間関係が動くのはお嬢様の中のお嬢様である有栖川麗子と、なかなかクラスに打ち解けることができないお嬢様である愛佳。有栖川麗子はクラスの代表のようなポジションで公人を恭しくお世話したりするんですね。しかし、男子とほとんど触れ合ったことが無い彼女。携帯電話を返そうとしたときに公人と指が少し触れあっただけで気絶するほどのピュアな女性。さらに、公人がスポーツ棟のフィットネスジムでシャワーを浴びようと全裸でシャワールームに向かったら前からこれまた全裸の有栖川麗子と鉢合わせになりパニックに。そして「こんな姿を見られてしまってはお嫁に貰っていただくしかない・・・」といった古風な貞操観念を最大限発揮し、ここから公人を異性として意識するようになります。


愛佳は愛佳でクラスに居場所を作るべく、庶民の生態をマスターすることでクラスで人気者になれると考えた結果、庶民部なんて部活動を立ち上げ活動を始めたりします。そうするとお約束ですが、研究室を持っている秀才の幼女お嬢様や武道お嬢様が庶民部に入部したり、さらには愛佳に嫉妬しもっと公人と近づくために有栖川お嬢様も庶民部へ入部しようとしてきます。


そんなところで1巻は終了。薄っぺらい話と思いきや結構お約束とはいえ好きな展開がそこそこ多く書かれていたため個人的には面白かったかなぁと感じています。続巻を買うかどうかはわかりませんが2巻だけは買ってもいいかなって気分になっています。


今年ももう残すところあと20日。今回みたいにライトノベルを衝動買いして様々なタイトルの感想を書いていこうと思ってますので今後もお付き合いよろしくお願いいたします。


レーベル:一迅社文庫
シリーズ:俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件