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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【GA】WHITE ALBUM2 雪が紡ぐ旋律1 〜壮絶な三角関係の幕開け〜


2013年10月よりテレビアニメが放送されているWHITE ALBUM2のラノベ版です。文化祭に向けて軽音同好会が様々な衝突や苦労を乗り越えていくというさわやかな高校生の物語・・・のように見えてしまいますよね、初見では。でも、実際のストーリーはもっと壮絶でドロドロしているんです。


そんなWHITE ALBUMシリーズ。元々PCゲームなんですね。しかもエロゲ。ちなみに私は1,2両方ともプレイ済みです。このシリーズの特徴はずばり「三角関係」。ちなみに1はヒロイン2人が優柔不断のヘタレ主人公の藤井冬弥にアプローチし、冬弥は2人に流されつつもはっきりとした態度を見せず、最終的にヒロイン2人が対決する、みたいなストーリー展開です。ヒロイン緒方里奈がもう1人のヒロイン森川由綺に対しステージ上で「私、冬弥君と寝たの・・・」!?パシッ!!平手打ち! このシーンは皆さんご存知の通り超有名ですね。


そんなゲームの続編、というか第2弾のノベライズがこのラノベです。まぁ、展開は1とほぼ一緒なんですけどね。舞台は高校。軽音楽同好会に所属し文化祭で演奏を控える主人公だけどボーカルがいない。そんなとき、屋上で歌っている姿を主人公に見つけられるところから物語がスタートします。


主人公の北原春希が教室でギターの練習をしていると屋上の方から歌声が聞こえてきます。この声は!? と急いで屋上に上がると歌っていたのはヒロインの1人である小木曽雪菜で、軽音楽同好会に入らないか?と勧誘するが断られる始末。しかし事態は急展開します。そんな翌日に雪菜から急遽カラオケに誘われます。どうやら以前、主人公が学校から帰る途中にとあるスーパーで地味な格好の店員をふと見た時にそれが雪菜だと気づいたのにもかかわらず一切他言無用にしていてくれたことで気になっていたとのこと。そしてカラオケボックスの中で雪菜の一人カラオケメドレーを聞きつつ「軽音楽同好会に入りたい」と告げられ雪菜がメンバーの一員になります。


また、もう1人のヒロインである冬馬かずさは遅刻やサボリの常習犯。学校では春希の隣に席があるがいつも寝てばかりという無気力なキャラクター。元々音楽科に所属していたが劣等生になってしまったため3年生から普通科に転科するという無気力ぶりを発揮するが、放課後はいつも第二音楽室でピアノを弾いていたりします。そんな中、軽音楽同好会にいる春希が音楽室の隣にある教室内でギターの練習を始めるとそのギターに合わせてピアノを弾くんですね。しかし春希は誰がピアノを弾いているか知りません。しかしあるきっかけでピアノの演奏者がかずさだと知った春希は軽音楽同好会に必死に誘い込みます。


そして2人がメンバーになり、春希、雪菜、かずさが文化祭の舞台に向けて練習を始めていくことになりますが、ここからが静かな大波乱の幕開けとなるわけです。雪菜は学内のミスコンでトップを取るほどの美貌と明るい性格の持ち主。だから周りからはアイドルのようにチヤホヤされるんですが当人はそういう対応を好ましく思っていない。しかし春希は雪菜をアイドル扱いせずごく自然に同級生と同じように接するんですが、雪菜はそういう対応が初めてだったため徐々に春希が気になりだし、いつしかその感情が好きになりかけていく・・・と思ったら今度はかずさです。


春希は持ち前のおせっかいな性格をフルに発揮しかずさの世話を焼きまくるわけですが、当初のかずさはそれを好ましく思っていない。しかし、いつしかそんなおせっかいも気にならなくなり、さらに心地よいものだと心境が変化していき、最終的には・・・という展開が待っています。はい、春希をめぐる雪菜とかずさ。そして、雪菜とかずさはお互いの気持ちや今後の関係を考えつつ苦しむんだけど、でも好きって気持ちには嘘を付けない・・・


そんな心揺れる葛藤溢れる物語を1巻では学園祭ライブまでのストーリーが描かれます。そして2巻は学園祭ライブからスタート。はたして、学園祭ライブが終わった後この3人の関係性がどう変化するのか? そしてヘタレ主人公春希はどんな決断をするのか?ドロドロしつつもさわやかで切ないストーリーをぜひ楽しんでください。


レーベル:GA文庫
シリーズ:WHITE ALBUM2 雪が紡ぐ旋律