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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【講】アウトブレイク・カンパニー3 〜異世界異種族同士の驚愕サッカー〜


自分のやっていることは「侵略」なのか? 日本政府の言うとおりにすることが本当にこの世界のためになるのか? 前作の2巻では意外にもシリアスな展開が最後に登場し主人公である慎一を苦しめます。しかし、それを知恵と仲間の協力で乗り切る展開は燃える面白さがありました。というわけで、続きが気になったのでKindleで速攻買ってしまいました。今回はそんな3巻の感想です。


3巻はサッカーです。スポーツが無い世界にスポーツの概念を導入することで身分や種族を超えて仲良くなれる世界が作れるんじゃないだろうか、という期待を抱きつつ慎一主導でサッカーを広めます。


しかし一筋縄ではいきません。サッカー中に呪文を詠唱し炎や烈風を生み出したり、ドワーフ族が地面に穴を作りトンネルを掘ってゴールの目の前に出口を作ったり。。。スポ根アニメのような正々堂々とした展開になるはずもなくハチャメチャなものになっちゃいます。そんな中、皇帝ペトラルカの御前試合をするべく急ピッチで作られる試合会場。そして試合が始まります。


このようなハチャメチャなスポーツが開催されますが、その中にもシリアスな展開が随所に挟み込まれてきます。慎一の屋敷で働く庭師のリザードマンであるブルークの過去や苦しみ、トラウマとその妻の存在。サッカーボールが過去に失ったものと似ていることもあり、サッカーの試合に出ることもできない。


しかしリザードマンたちの中では英雄ブルークと持ち上げられているほど慕われている存在でもあり、ぜひともこの試合には出て欲しいと思われている。ブルークは試合に出るのか、そして過去の出来事をどうやって乗り越えるのか。ここに深いドラマが繰り広げられます。


といった感じで3巻も1,2巻と同様、萌えキャラ満載だけどしっかりとしたストーリー展開のあるよく出来たライトノベルになっています。そしてミュセルやペトラルカも全巻同様可愛く萌える・・・彼女たちとの進展はそこそこでしたが、今後の展開はどうなるのか楽しみです。


レーベル:講談社ラノベ文庫
シリーズ:アウトブレイク・カンパニー