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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【フ】甘城ブリリアントパーク1 〜教科書通りの展開なので無難に楽しめる、それだけ〜


私、賀東招二さんが大好きなんですよ。蓬莱学園という作品から始まり、みんなが読んでるフルメタル・パニックでドハマりし、かれこれ10年以上紙と電子で読み続けています。そしてフルメタル・パニックに至っては何度もアニメ化しているため、私も何度も楽しませてもらっています。



そんな賀東招二さんがフルメタル・パニックの次に手がけたライトノベルがこの「甘城ブリリアントパーク」です。そりゃあ期待しますし楽しみにもしていました。アニメにもなるようなのでそこそこの面白さはあるということもできます。


というわけで電子で購入し行きつけのサイゼリヤでドリンクバーとシュリンプのサラダを食べつつ一気に読んでみました。なので、読破直後の新鮮な気持ちで感想を書いています。


じゃあ結論から感想を端的に言いましょう。「無難」。この言葉につきます。


展開は冒頭から美少女に脅されテーマパークに連れて行かれる、そしてなんやかんやで潰れかけのパークを再建させるために主人公が動き出す、パークの従業員たちとの摩擦やヒロインたちとの深まる関係、なかなか上手く再建ができないことへの焦りと挫折、徐々に実現していくパークの復興、ラストは大円団・・・というまさにラノベを作る際に見る教科書をなぞったかのような展開が楽しめます。


主人公は美少女ヒロインたちに囲まれるある種のハーレム状態だし、そんなヒロインたちが魅せるお色気シーンもありますので読み手を飽きさせません。また、従業員の中で主人公のやり方に反発するリーダー的存在もいれば、パーク再建を妨害してくる悪役もしっかりとキャラが立っているので安心して見守れますね。


最後はパーク存続のために必要な観客動員数の目標値を達成させてハッピーエンドで締めくくられます。うーん、途中まではなんとなくまぁまぁいいかもと思っていましたが、後半からラストへ向かう展開がありきたりすぎて面白さが薄くなってしまいました。


それに後半に面白さを大きく阻害している大失敗シーンがあるんですよ。それは主人公が後半に観客動員数を大幅に獲得するため行ったとある行為。なんというか、知恵と工夫で危機をスルッと回避し今まで以上の成果を上げる、という面白さを期待したんですが、主人公の手口はそんなものではなく非道なもの。これが結構冷めました。最後の最後でガッカリさせられたため後味の悪い微妙な作品だと感じてしまったんでしょう。


でも、全体的にみて無難に面白いと思います。アニメ化もしますしそこそこ楽しめるし文章も読みやすいしヒロインたちは可愛いしお色気もあるので、ライトノベル初心者の方にこそオススメしたいですね。ちょっと辛口になってしまいましたが、2巻以降に期待したいと思います。