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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【電】魔法科高校の劣等生13 〜物足りないというか駆け足すぎというか、そもそも省略している描写が多すぎる〜


14巻の感想の冒頭に「前巻(13巻)が物足りなかった分今回はボリュームも多く内容もかなりつめ込まれているなぁってこと。」と書かせていただいたので、今回は13巻の感想をざっと書いてみました。物足りないというか駆け足すぎというか、そもそも省略している描写が多すぎるので異様なほど残念な気分になったというのが本音。



感想を一言で言うと、なんか違和感の感じる話でした。


九校戦の裏で暗躍する組織、人物とそんな動きを警戒し阻止しようとする達也たちの交錯する心理戦等々そこそこ面白いとは思います。九島烈、そして国防軍の思惑と強硬に進めている計画など面白い雰囲気を冒頭では感じました。


ただ、達也にとって2年目の新しい競技が増えた九校戦がかなり薄っぺらく描かれていたのは残念でした。「○○の競技にてにて男子3位、女子は1位・・・」といった具合に戦果だけが載せられており、その試合内容についてはほとんど無い状態。せっかく面白い舞台があるのにそこを描かないってのは残念という以上にもったいない感じがします。特に、達也に対し「不敗神話を崩してやる!」というスバルの挑発と、ほのかの「絶対負けない」という火花散る試合前の熱い一幕が描かれているのにその試合は描かれず、結果もたった一行で終わらせる始末。残念感は否めません。


九校戦の裏の話についても、九校戦の中や他校と関連してはいるけど、全体的に駆け足なので中途半端な印象を受けます。説明や十師族と国防軍、伝統派との話などなどちょっと不十分かなとも思います。前後編にしてもいいのでもう少し長くしっかりと描いて欲しかったですね。


あとは達也のキャラクターが少しぶれているような気がしました。自己主張が激しいというかなんというか。。。もう少し縹渺としつつも無表情で淡々と危機をすり抜ける強さがあまり感じられませんでした。人間味といえば良いのかもしれませんが、12巻まで読んできた中の達也と少し違っていたので多少戸惑いました。


全体的な流れを見るとそこそこ面白いのですが、細部を見ていくと粗が目立つ、そんな13巻でした。