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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【宝】珈琲店タレーランの事件簿 3 こころを乱すブレンドは ~美星とアオヤマの関係が動く!?~


発売を待ってました。ほのぼのとしたぬるい癒し系ミステリー、そして京都という雰囲気とカフェという落ち着いた空気感を感じることが出来るマッタリ系ライトノベルタイトルこそ珈琲店タレーランの事件簿となっていますが、事件自体は結構温めの内容でそこまで力を入れて読まなくても十分楽しめるような作品だって思っています。


この3巻は、1巻や2巻と違い章別の短篇集ではなく初めから終わりまで一つの事件が主題のストーリーとなっています。その事件の舞台であるバリスタの大会に参加するヒロイン美星が、大会の最中に起こる事件を推理し犯人を見つけるというのが今回のお話。そこそこシリアスで冷やっとする場面もあるので、私的には結構楽しめました。


さらに、美星と主人公のアオヤマの関係も前巻と比べると結構進展しているんじゃないかって感じさせられるシーンもちらほらあります。特に変わったのは美星ですかね。アオヤマは相変わらずのヘタレなので全く進展できていないんですが、美星はどちらかと言えば結構アグレッシブにはっきりとしないアオヤマを精神的に揺さぶるんです。そんなちょっとしたセリフ回しや行動がグッときますね。1巻や2巻でもやもややきもきさせられた、と思われた方は結構読む価値の高い巻じゃないかなぁって思いますよ。


今回の事件の舞台であるバリスタの大会は結構細かく描かれており、ラテアートの制作シーンやコーヒーの抽出シーンなどなど結構読み応えがありましたね。個人的なことを言うとコーヒーを飲むことも好きですが、コーヒーを淹れる機器や喫茶店などなどかなり好きなのでこういうちょっとしたプチ専門的なシーンには満足させられました。ほんと、このシリーズを読んでるとどうしてもコーヒーが飲みたくなってきます。そして大学時代に良く行っていた京都のカフェ巡りを思い出しながらインスタントコーヒを楽しむこの瞬間、なんか好き。


と、話が少しずれましたが、1巻2巻と読んでいない方もぜひ3巻を読んでいただきたいですね。3巻から読み始めても十分楽しめますので。そして気に入れば前巻を読んでみてもいいと思います。ミステリーと言いつつも猟奇的なシーンはなくミステリー初心者の方にこそオススメしたい作品です(私もミステリーは超初心者)。また、どちらかと言えばライトノベルのような作品なのでぜひぜひ気楽にコーヒーを飲みながら読書を楽しんでみてください!


P.S
ビブリア古書堂の事件手帖も好きですが、珈琲店タレーランの事件簿ラノベ要素の強いミステリーだと認識しているので別のジャンルとして楽しんでます。。。


レーベル:宝島社文庫
シリーズ:珈琲店タレーランの事件簿