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これまで読んできたラノベやマンガの感想を書きまくります。。。過去の消えてしまったような作品に再度光を当てたい・・・

【MF】魔法戦争1 〜「学園ファンタジー異世界もの」のありきたりなラノベ?〜

魔法戦争 (MF文庫J)

魔法戦争 (MF文庫J)


個人的評価:85点


2014年冬アニメで登場した作品です。原作の個人的な感想を言うと結構好きですね。私の好きなラノベのジャンルはたくさんあるのですが、その中でも「学園もの」「ファンタジーもの」「異世界もの」は特に好きなんです。この魔法戦争は「学園もの」「ファンタジーもの」「異世界もの」といった3つのジャンルを網羅した作品なのでかなり好きな部類に入ります。


1巻の内容はほぼ導入と言ってもいいかもしれません。主要な登場人物が出てくるけど過去や性格などは深くは語られず、敵や魔法の概念の説明も少ない。2巻以降どんどん話が膨らみ面白くなっていくタイプのラノベだと思っています。


この魔法戦争の舞台は主人公たちが通う高校。1巻ではこの高校が舞台となって主人公たちが様々な事件に遭遇することになります。そんな主人公の七瀬武は高校1年生の剣道部員で少々根暗だけど真面目な性格。毎朝一緒に登校している剣道部マネージャーの五十島くるみと夏休み中の部活動に通うところから物語はスタートします。武とくるみは、わけあって彼氏彼女のふりをしているんですが、その理由は武の過去にある薄暗いとある事件がきっかけとなっています。詳しくは読んでみてください。


そして、部活に行く途中に事件が起こります。部室に入ろうとすると隣のドアから一人の少女が倒れ出てきて咄嗟に武は少女を助けます。なかなか目を覚まさないので保健室に連れて行きベッドに寝かせて自分は出ていこうとしたら「お兄ちゃん・・・」と囁きながら抱きつかれ出て行くことができなくなるんです。


そうこうしているうちに目を覚ます少女。当然見知らぬ男と抱き合っているわけですから気が動転して武を突き飛ばします。そしてスカートの裾から取り出した拳銃で威嚇しつつ問い詰めようとしたところ、意識がふらーっと飛び武の方に倒れ掛かってきて、お約束通り唇と唇が合わさってしまうのです。


逆上した少女は武に向かって拳銃を何発か叩き込みつつ徐々に落ち着いてきたところで異変に気付くわけです。武が見えないはずのものを見ている・・・この少女、相場六(あいばむい)は魔法使いであり、25歳に満たない人間に魔法を使うことで相手を魔法使いに変えてしまった、という展開になります。


この魔法戦争の世界設定はを大まかにいうと、普段我々が住む世界の裏にもう一つの世界がありそちらで魔法使いが住んでいるというもの。そして、異世界では魔法使いの中で2つに勢力が分かれていて、人間と共存することを目標とする派と魔法使いが支配する派の対立が戦争という形で争われています。1巻ではさわりの部分しか出てきませんが、多分もっと様々な設定があるんだろうけど1巻を読んだ段階ではそこまで詳しくはわからなかったですね。まぁでもありきたりの使い古された設定ともいえるので、著者の力量がもろに出る作品なのかなって思います。


見どころは、魔法を使ったアクションシーンと、武とくるみ、武と六、くるみと六の人間関係でしょう。ただ、武はやっぱりラノベの主人公で恋愛関係には結構疎い性格。くるみも武に恋人のふりをしてもらっているけど内心は武に気があるそぶりを見せているし、六も徐々に武のことが気になり始めているようです。この三角関係も見どころですね。


といった内容の1巻です。文体も柔らかく止まることなくあっという間に読み切ることができ、ハマれば続きが気になって仕方がない作品になると思います。個人的には久しぶりにハマった作品なので、どんどん続巻を制覇していこうと意気込んでいるところです。うん、こういう出会いがもっと増えればいいのになぁ。。。


レーベル:MF文庫J
シリーズ:魔法戦争