【フ】まぶらほ 〜ありきたりな設定だが内容は意外にもしっかりしてる〜
まぶらほ ?ノー・ガール・ノー・クライ? (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 築地俊彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
- 発売日: 2013/12/04
- メディア: Kindle版
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いやー、良い時代になったもんです。だって、ラノベの表紙にいくら美少女萌えキャラやきわどい絶対領域付近のイラストが載っていたとしても電子書籍なら何を読んでるかバレない。。。でも、私がこのラノベを楽しんでいた当時は電子書籍なんてものはなく、そもそもスマホすらありませんでした。携帯電話の画面がカラーになってる!? と驚くような時代でした。
そんなこのラノベは明らかにオタクの心理を研究し、あざといくらいピンポイントでオタクの好みを狙った作品であることは言うまでもありません。こつえーさんの履いてるか履いてないか微妙なポイントが光るイラストに癒されつつ、にやにやしながら読んでいたことを今でも覚えています。早く忘れたいですが・・・
ストーリーは今でこそありがちなもの。冴えない主人公の周りに美少女が複数人近づいてきてアプローチしまくる!、そして主人公は少し嬉しいけど必死で逃げる、みたいな内容です。さらにこのヒロイン達のキャラ設定もありがちすぎるんですよね。
美少女でおっとりしてるけど嫉妬深く主人公が他の女と話しているだけで主人公を魔法で半殺しにするようなキャラや、いつも袴をはいている古流剣術の使い手でツンツンしつつ主人公のことなんて興味はない!と言ってるのにもかかわらず二人っきりになると顔を赤らめて言葉数が少なくなったりするキャラや、スタイル抜群で巨乳なボディを武器に主人公をお色気攻めでアプローチするお姉さんキャラなどなど、エロゲーの登場人物のようなキャラが主人公を襲うドタバタコメディです。
でも、単純なキャラ萌え作品と思いきや意外にもストーリーはしっかりしていて読んでいて面白いんです。ちょいエロはあるけど感動できるシーンやシリアスなシーンもバランスよくちりばめられていて飽きさせません。その根拠かどうかわかりませんがこのシリーズの連載は長く20巻以上あり、さらに番外編もあるので人気と読ませる文章力があると言えるのではないでしょうか。全てが電子化されているわけではありませんが、その内ラインナップがそろってくれることを期待しています。
教科書通りのありきたりな設定が面白い萌えラノベなので、入門編として読んでみてもいいかもしれません。
レーベル:富士見ファンタジア文庫
シリーズ:まぶらほ