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【宝】珈琲店タレーランの事件簿 1 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を

 

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 

ヨドバシカメラ秋葉原の7階にある有隣堂で思わず衝動買いしてしまった小説です。結構好みだったのかあっという間に読み切ることが出来ました。ほのぼのとしたぬるい癒し系ミステリーだと感じています。

 

あまり名作と呼ばれるミステリーを読んだことが無いのでなんとも言えませんが、ライトノベルとしては結構面白かったです。肩の力を抜いて気楽にサッと読めてしまえるところに面白さがあると思います。

この小説は短篇集でそれぞれの話にちょっとした謎があり、主人公であるバリスタの女性がそれを解決していくという構成。謎も、別に人が死ぬとか大金が強奪されるとか大きなものではなく、日常生活の隙間に起こりうるちょっとした疑問を推理という切り口で解き明かしていこうという話ですね。個人的にはこれくらい「ぬるい」話がとても心地良かったです。

ただ、惜しむらくは中途半端さです。ミステリー要素と恋愛要素がどちらも中途半端に描かれているため、なんか読んでいても物足りなさを感じてしまいます。まぁ、焦らされていると思えば面白いのかもしれませんが。

この小説の好きなところは、京都という雰囲気とカフェという落ち着いた空気感なので、この辺りをもっと上手く活用していただき、恋愛要素をもっと深く描いて欲しいと思っています。個人的にはかなり期待している小説なので、今後の展開を応援したいと思います。 

 

レーベル:宝島社文庫

シリーズ:珈琲店タレーランの事件簿